実際の葬儀を担当している中原屋 原敏之が綴る、お葬式情報ブログ。
お盆について ~お盆のはじまりに纏わるお話し~
2014年6月19日 09:33
お釈迦様の弟子目連(もくれん)様は神通力(超能力)をお持ちのお坊様でした。
ある時、目連様が神通力を使って死者の世界をご覧になると、地獄に落ちてやせ衰え目をくぼませて水や食べ物を探して歩くお母さんの姿が見えました。
驚いた目連様は、神通力を使ってお母さんの元へ行き水や食べ物を届けたのですが、お母さんが手に取ろうとすると水も食べ物も火となって燃えてしまうのです。それは、何度持って行っても同じことでした。
悲しむ目連様にお釈迦様がおっしゃいました。
「お前の母は、お前には優しい母であったが、我が子かわいさのあまり他の子供達には冷たい心で接していた。そのわがままな心をあらためるため、今、地獄にいるのだ。7月の15日(旧暦では8月15日)、多くの弟子達が修行から帰ってくる。その時みんなで母のことを祈ろう。お前は母の代わりに修行僧に供養し、他の人々にも慈悲の心で接するとよい。やがて母は救われようぞ・・・。」
目連様の供養が亡きお母さんを地獄から救ったという話は時と共に人々に広まり、この季節(お盆)になると、亡くなった人たちが餓鬼道のような苦しみの世界に落ちることのないようにと、目連様がなさったことと同じことを誰もが実行するようになったのです。
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