実際の葬儀を担当している中原屋 原敏之が綴る、お葬式情報ブログ。
通夜・告別式のマナー (お香典について)
2014年8月5日 15:55
以前にも述べましたが、本来は「香奠」と書きます。
この「奠」という字の意味は、敬う、供える、儀式という意味があり、お香をお供えします、ということです。
お香を持参して焚き、そのままおいてお供えする、今では、そのお香が金銭という形になりました。
当社では、庭飾りの提灯には必ず家紋と薄墨で「奠」と記していました。これは、当社ではご葬儀を敬う気持ちを持って施行させて頂きますということです。
家紋幕の代わりに、「奠幕」というのもありました。当社の同じ気持ちを表します。
今回は、お香典に関するマナーについてお話しします。
~お香典の金額について~
お香典の金額は決まっていることではなく、あくまでも目安としてですが、
私の見方ということでいうと、
町会では3000円~5000円
一般会葬者は5000円~10000円
会社関係などは10000円
身内は10000円~30000円
が一般的だと思います。
余談ですが、葬儀委員長を頼んだ場合のお礼の額、例えば町会長、市議会議員、県議会議員、国会議員、会社取引先の社長の場合ですが、当社で施行のお客様に聞かれたときには参考までにということでお伝えします。みなさん違いますから。
~お香典に使うお札について~
「香典に新札はを入れてはいけないと」いう習俗的なことは聞かれます。実際にもそうだと思います。新札を入れる方は少ないですね。受付会計も、新札は間違いやすいですし。
~香典袋の書き方~
一般的には御霊前と書きます。(浄土真宗の場合、当社では御佛前で渡しています。)
水引きの下には名前を書きます。
また余談ですが、水引きが一つの結界という意味合いがあります。
~香典も持参日について~
通夜、葬儀と両日参列される際は、通夜時に香奠を出される方が多いです。
あくる日の葬儀では、香奠を持参されず(通夜時に香奠を出されていますので)、お焼香(仏式の場合)だけをされることが多いです。
香奠を渡し、焼香後、返礼品を頂きますが、あくる日の葬儀に再度参列されますと、ハンカチ又はハンドタオル、又は礼状と塩のみというようになります。
~受付でのマナー~
香奠は袱紗に包み、受付でひらくと丁寧ですが、必ずしもそうではなく、そのままポケットやカバンから出される方もいらっしゃいます。
受付では、「ご愁傷様です」「お願いします」と言って香奠を渡されることが多いです。
受け取る方は、今の時期ですと「お暑い中、有難うございます。」になります。